rumonさんの公開日記

加藤和彦の訃報

ザ・フォーク・クルセダーズの登場は、ある種の驚きであった。
「帰って来たヨッパライ」は、当時主流であった反戦歌フォークソングの対極にあるようなもので、しかもレコードの回転数を変えるという当時として画期的な技術で、新たな世界を模索したものであって、ボブディランやピーター・ポール&マリィなどで席巻されていたフォークソング愛好家には異端ではあるが、やられたという気分が瞬く間に拡がったのだった。

当初のメンバーは知らないが、プロデビュー時の北山修、はしだのりひことのトリオも斬新に感じたものだった。
彼らの持ち歌、「イムジン河」、『悲しくてやりきれない』、『青年は荒野をめざす』などは編曲し直してステージで歌ったこともある。
ほとんど同時代を生きていたのだ。

離合集散を重ねた加藤和彦の生き方は、当時歌っていた連中にも大きな影響を与え、楽曲で違うグループのメンバーと入れ替わっていたりということは、多くのグループがやったのではなかっただろうか?

彼らの活躍で、急速にアマチュアがプロになるようなことは多くなった。
一方、ロックバンドは方向性をもっていたようだ。
メンバーの入れ替えなどはあまり見聞きしなかった。
そのようなことから、フォークグループはどちらかと言えばジャズのセッションに近いと言えるかもしれない。

加藤和彦が居なかったなら、『帰ってきたヨッパライ』があれほどのヒットにならなかったなら、おそらく私などは楽器を手にして舞台に乗ることはなかっただろう。

ビートルズやコルトレーンなどの影響もさることながら、ザ・フォーク・クルセダーズ加藤和彦の影響も限りなく受けていると言って良い。
訃報に接して、音信不通だった旧友の死にでも直面したような寂しさを感じるのである。
まさしく『悲しくて、悲しくて、とてもやりきれない。このやるせないもやもやをだれかに告げようか』
ご冥福をお祈りします。

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